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学校帰り、俺は村田と待ち合わせてファーストフードでポテトを口に運んでいた。

「じゃ今年の夏もM一族でひと夏の体験ってことで決まりね」

「そのいかがわしい言い方止めてくんない。誤解を招くから」

「ごめん、ごめん。ひと夏の体験どころか数えらんないぐらい、すんごい体験してるもんね、去年」

「…」

確かにいろんな体験したけど、意味が違う。全部知ってるくせに目の前で意味ありげに笑う親友に突っ込んだところでムダ、ということを自分なりに学んだつもりだ。

「俺、テスト休みの間だけ別のバイトするからさ」

「なんで?」

「ちょっとお金が必要なの」

「ならテスト終わってからすぐにペンションにいってもいいじゃないか」

「それじゃ間に合わない」

「何が?」

「こっちで先に買いたい物があるんだ。ペンションに泊まり込みだと8月の半ばまでこっちに戻れないだろ。だから短期でバイト代もらって先に買いたいんだよ」

「何買うの?」

「内緒」

「えー教えてよ」

「ダーメ」

ポテトを口に入れアイスコーヒーで流し込む。

「よろしければどうぞ」

店員さんが紙と鉛筆をテーブルに持ってきた。

「今、皆さんに願い事を書いてもらってるんですよ。書けたら出入り口にある笹の葉に下げて下さいね」

そういえば入り口に笹が置いてあった。

「七夕だからね。はい渋谷の」

ブルーの短冊を俺の前に置いてくれた。

「願い事…かぁ」

「何書く?」

「やっぱり西武優勝かな」

すると村田は大きいため息をついた。

「まったく。西武優勝を願うんじゃなくてもっと別の願い事がいっぱいあるだろ。西武は君が願がおうが願わなかろうが、勝つときは勝つし負けるときは負けるんだから」

「そうかも知んないけどファンの応援は大事だろ!もしかしたら西武の選手が俺の書いた短冊を見て、よしやるぞって気になるかも知れないじゃないか」

「そんな応援は球場でしなよ。大体、七夕の願い事なんか恋愛系しか叶えてくれないよ」

「ええっ!!初耳。何でだよ」

「もともと、彦星と織り姫がイチャイチャし過ぎて働かないから怒った神様が2人の間に川を流して離れ離れにしちゃったんだろ。でもそれじゃ可哀相だから年に一回、2人が会えるようにしてあげたんだよ。だからこの日に離れ離れになった恋人が会えますようにって願う日なんだ」

「ホントかよ」

「なのに君ったら、西武優勝〜なんて、ウェラー卿も気の毒だね」

「な、なんでコンラッドが出てくるんだよ!」

焦ってコーヒーを飲み込んだ。

「君らこそまさに遠距離恋愛じゃないか」

飲んでたコーヒーが器官に入り咳き込んだ。

「ちゃんと短冊に書かなきゃ」

「書く訳ないだろ!!」

「えーゆ−ちゃん冷たい」

「バカなこと言ってないで、帰るぞ」

俺は鞄を抱えて、席を立った。

「待ってよ、渋谷」

俺がテーブルのゴミを置きっぱなしにして出てきてしまったから、村田がトレーをゴミ箱の口に突っ込んで慌てて俺の後を追っかけきた。

「短冊そのまま持ってきちゃったよ、はい」

手渡されても今更だよな。

「けど七夕の日に願わなくたって、君が願えば、いつだって願いは届くよ」

「村田?」

眼鏡に光が反射して瞳が見えない。

「君の願いを叶える、僕はそのための存在だから」

口角を上げ、不敵に笑った顔は親友の村田健じゃなくて、遠い昔の記憶をもつ大賢者の顔だった。

「だから、叶えてあげるよ」

「何言って…?」

近づいてきた村田は俺の肩をポンと押した。バランスを崩した俺が、背後の噴水に後ろ向きのまま、ダイブする。
ちょと待てーーーーっと叫ぶ前に俺は大きな渦に巻き込まれていった。

 

 



「げほっ。何すんだよ村田っ!」

「えー逢いたかったでしょ。みんなに」

「そりゃ逢いたいけどこっちにも都合ってもんがあるんだよ」

「陛下〜猊下〜お帰りなさいませ〜」

ギュンターが髪をなびかせ駆け寄ってタオルを渡してくれる。

「ありがとう、ギュンター」

中庭の噴水に到着したようだ。噴水からでるとコンラッドが俺の頭をタオルで拭いてくれる。

「お帰りなさい、陛下」

「陛下呼ぶな、名付け親」

「そうだね。お帰り、ユーリ」

「ただいま」

久し振りにコンラッドの笑顔が見れて素直に嬉しかったのだがさっき村田に言われたことを思い出して照れてしまう。思わず下を向いてしまった。

「あと自分で拭くよ。ありがと」

タオルを両手で掴んで、赤くなったのを見られないように顔を隠した。

「ユーリ?」

「こらーーっっ、ユーリッそんなにコンラートに近づくなっ」

「まぁまぁフォンビーレフェルト卿落ち着いて」

「うっ、貴様も来ていたのか、大賢者」

「そりゃそうだよ。僕と渋谷は切っても切れない深い仲。なんてったってムラケンズっていうコンビまで組んでるからねぇ」

「組んでるねーよっ」

「この浮気者っっ尻軽!!」

「うわっ寄せヴォルフ」



コンラッドが止めにはいるまで俺は理不尽な目に遭い、やっと解放され、着替えた後、執務室に向かった。

「ただいま、グウェンダル」

執務室の大きな机で作業していたグウェンダルが顔をあげる。

「健勝そうでなによりだ」

「ユーリッお帰り」

小さな塊が俺の腹筋にクリーンヒットした。勢い余ってグレタごと倒れそうになったが後ろにいたコンラッドが支えてくれる。

「元気だった?グレタ」

「うん。ユーリは」

「俺もだよ」

伸びた髪を小さいリボンで結んでいる。あえない間、成長している娘の側に居られないのが辛い。

「陛下、ギュンターから明日の式典の話を聞いておけ」

親子の再会を感激しているとろに、グウェンダルが水を差す。

「式典?」

「はい、明日は陛下のお生まれになった地で行われている『タナバタ』という祭事の再現を行い、皆の前で願い事を書いていただきます」

ギュンターが説明してくれる。

「七夕のお祭り?」

「そうだよユーリ。グレタもユーリに会いたいって書いてお願いしたの」

「そっか」

俺はグレタの頭を撫でてやった。

「明日の式典に間に合うよう、国民に話すことを考えておけ。ヴォルフラム今夜は陛
下の邪魔をするな」

「わかりました兄上。グレタ、今日は僕が一緒にいてやる」

「別にグレタを連れて行かなくても.....」

久し振りに会ったのに娘のそばにも居させてくれないのか。グレタも同意見と思いきや、

「じゃユーリ、しばらく居るんだよね。明日は遊んでね」

と明るくヴォルフラムと執務室を出て行った。
こうやって親離れをしていくのか。まだまだ子供でいてくれ〜と悲しくなってしまった。


食事の後、部屋に戻りギュンターからもらった明日のスケジュール表を眺める。

「えっと…12時から開演、12時半から山車の行進と、ハナガサオンドの舞……何これ?で午後5時半から俺の挨拶で、祭事が終了」

挨拶なんて、選手宣誓しかおもい浮かばない。そもそもこの祭りってなんなんだ???仙台七夕祭りか?

何も思い浮かばないまま、時間だけが過ぎていく。

「ダメ、なーんも考えが浮かばない」

その時ドアがノックされた。

「開いてるよ」

かちゃっとドアが開き「失礼します」とコンラッドが入ってきた。

「ちょっと一息つきませんか」

テーブルにお茶のセットをおき、カップに注いでくれる。

「サンキュー」

喉が渇いていたし、ちょっと休みたかったので一口飲んでホッとする。

「明日の願い事書けましたか?」

「ぜんぜんダメ」

俺はテーブルに突っ伏した。

「難産ですね」

コンラッドは窓を開けて空を見上げた後ニッコリ笑った。

「ユーリ、出掛けようか」






馬に乗り、血盟城から抜け出した。夜風が気持ち良い。少し開けた草原で馬を止める。

「どうぞ」

馬から先に降り立ったコンラッドが手を伸ばす。俺はその手を取って馬から下りた。

「こちらです」

手を繋いだまま少し歩く。コンラッドが止まって空を見上げた。

「うわぁ」

思わず声が漏れてしまう。遮るものも、人工的な光もない空に、見たこともないような星空が広がっていた。

「天の川だ…すごいな、こんなの初めて見た」

空を横断する星の川。都会では絶対に見られない光景だ。

「あんまり上ばかり見てると首が疲れちゃうよ」

「うん。じゃあさ、寝っころがっちゃお」

「じゃちょっと待って」

いつ用意したのか、コンラッドが下に布を敷いてくれる。

「はい、どうぞ」

俺は寝っころがって空を見上げた。横に座っているコンラッドにも、隣に寝っころがるように合図した。

「失礼します」

コンラッドの顔が隣に並ぶ。

「綺麗だよなぁ。あんなに星が集まって、本当に河みたいになってる」

「願い事は唱えたの?日本では笹に願い事を下げるんでしょう」

「そうなんだけど願い事する前にこっち来ちゃってさ」

「なら明日、式典で願うといいよ」

「皆さんの前で個人的なお願い事はちょっと言えないよ。あああーっ忘れてたのに思い出しちゃった。まだ考えてないよ」

「なら外に連れ出して悪かったかな」

俺は上半身を起こして首を振った。

「そんなことないよ。煮詰まってたし、久し振りにこっちに来たのに誰も相手してくれなくて落ちこんでたとこ」

「それは良かった」

コンラッドも体を起こしてニコッと笑う。

「ところで、個人的な願い事って?」

「もちろん西武ライオンズ優勝!けどさ、村田曰く、この日って恋愛系の願い事じゃないと効いてくれないんだってさ」

「どうして?」

俺は村田が話したことと同じ事を話した。

「だから遠距離恋愛中の人には効果を発揮するみたいだけど」

と言ってから俺が言われた台詞も思い出して隣のコンラッドを見つめた。

「コンラッドは、願い事を書いたの?」

「グレタ達のように枝に吊してはいないけど、ずっと願ってたよ」

コンラッドが微笑んだ。

「それって叶ったの?」

コンラッドは頷いた。

「ええ」

コンラッドの指先が俺の頬に触れる。

「聞かないの?何を願ったのか」

「だって俺と一緒だろ。願い事」

クスッとコンラッドが笑う。

「西武ライオンズ優勝?」

「そうだよ」

ゆっくりとコンラッドの顔が近づく。

「会いたかった、ユーリ」

「俺も」

コンラッドの唇が重なる。本当は七夕の日じゃなくていつも願ってる。学校に行っててもご飯を食べててもコンラッドに会いたいって。


重なっていただけのの唇が角度を変えて深いものへと変わっていく。キスをされながら髪を撫でられ、背中がゾクッと泡立った。
髪を撫でていた手が首に落ちて襟足に滑り込んだ。ボタンが外され夜気に肌が触れる。

「はぁ…コン…ラッド」

深くなった口付けは相手の舌を求め、絡み合う。

「ひゃっ」

はだけた胸の先端をコンラッドがつまみこすり合わせる。唇が離れ首筋を伝い、指で触れている胸と反対の胸を口に含んだ。

「やっ、コンラッド、ここ外だよ」

胸から顔を離そうとコンラッドの後頭部の髪を軽く引っ張る。

「誰も見てないよ」

上目遣いに見つめられ、その瞳に色気を感じてゾクゾクとしてしまう。
コンラッドは俺を見上げたままぺろっと胸を舐めあげた。

「やぁっ」

腕に力が入りコンラッドの頭を抱えるようになってしまう。コンラッドは再び俺の胸に顔をうずめた。
自分のあげた声が恥ずかしい。
コンラッドが再び唇をふさぎ、俺も侵入してくる舌を自分の舌で絡めとる。体が火照り息が上がる。もうここが外だとか何も考えられなくなる。
コンラッドの首に腕を回し、もっとキスをせがんでいた。コンラッドの手の平が布越しに触れると形を確かめるように上下に動いた。
布越しの刺激では物足りず、知らず知らずのうちにコンラッドに押し付けるように足を開き、さらに強い刺激を求める。

「外だけどいいの?」

クスッとコンラッドが笑う。

「…いじわる」

「どうして欲しいの?ユーリのしたいことしてあげるよ」

こんな時のコンラッドは本当に意地悪だと思う。普段の爽やか青年の姿にみんな騙されてるよ。しかし耳元で囁かれる声に俺は答えてしまう。

「直…接…触って」

恥ずかしくて涙が浮かんでくる。

「わかりました」

コンラッドは俺のベルトを外すと、下着の中に直接手を滑りこませ、握りしめた。

「あぁ…ん」

その快感に声が漏れ、首がのけぞる。その首筋にコンラッドが舌を這わせる。

「そんなに気持ち良い?」

「やぁ…バ…カ、はぁっ」

ギュッと握られ声が詰まる。ズボンを足から抜かれ下着の紐も外されてしまい、外だというのに、信じられない姿をコンラッドの前に晒している。膝を閉じようとするがコンラッドは膝を押さえてそれをさえぎり、俺を地面に倒すと俺自身を口に含んだ。

「コンラッドっ!はぁ…ああっっ」

しかし広げた足は固定され益々コンラッドは深く俺を含み舌を動かしていく。

「はぁ…んん…ひゃぁ」気持ち良くて声が抑えられない。

「だめぇっ、コンラッドぉ…やぁぁん」
 
「もっと可愛い声、聞かせて、ユーリ」

くわえながら先端を舌でこすられ、イキそうになる。しかしコンラッドは俺の根本を握り締めると、舌を後ろに這わせ始めた。

「やっそこダメっ、コンラッド」

抵抗するが、コンラッドが握る指に力を入れたため、俺は動けなくなった。唇だけで吸い付かれていた部分に舌の先がねじ込まれる。

「ひゃぁ…んぁぁ…ん」

コンラッドが舌を動かしていく。

グチャグチャと卑猥な水音が辺りに響き始めると、舌が抜かれ、体から一瞬力が抜ける。が次の瞬間また俺は体を固くした。コンラッドが指を入れ俺の中で円を書くように動かし始める。

「はあっ、あっ…あっやん」

「ユーリ、いつもより凄いね」

「バ…カっ…ンっ」

更に指を増やされ、あまりの気持ちよさに頭が何も考えるられない。

「コンラッド、早くっ――もう」

涙がこぼれる。

「ユーリ」

体の中から異物が抜けるが次の瞬間比べものにならない質量が押し込まれた。

「んぁ―――っっっ」

「っ.....ユーリ」

いつも冷静なコンラッド声がうわずる。

「はぁ、あっあっン――ん、コン…ッ…ラッド」

体を揺さぶられ声が途切れる。背筋を駆け巡る快楽に身をまかせ、コンラッドのシャツを掻き抱いた。

「はぁ、ユーリっ」

コンラッドの喘ぎ声が耳元にかかる。そして最奥をつかれ俺はそのままイッテしまった。すぐにコンラッドも俺の中に流し込む。しばらくはそのままお互い動かず抱きしめあう。

「はぁ……」

大きく息を吐き空を見上げる。まるで星が降ってきそうだ。

「大丈夫?ユーリ」

少し申し訳なさそうにコンラッドが俺を覗き込んだ。

「七夕の日に雨が降ると織り姫と彦星って合えないって言われてるんだよ。天の川が雨で消えちゃうんだって。けどさ、」

俺はコンラッドの顔に両手を伸ばして、頬を包み込んだ。

「コンラッドの瞳、銀を散らした星みたいだ。雨が降んなくても、俺ずっと見ることが出来るよな。コンラッド、ずっと.....俺のそばにいて」

それが俺の願い。

「ユーリ....ええ、許されるならずっとあなたの側に」

俺がにっこり笑うとコンラッドも微笑んでキスを落とした。

 

 

 

「おいユーリ、ちゃんと願い事は決まったのか」

式典の前にヴォルフが顔を覗かせた。

「うん、決めた」

「なら、ちゃんと願いだけでなく実行に移せよ」

「けどさ、半人前魔王の願い事なんて本当に大丈夫なのか?って国民の皆に思われないかな」

「だから、お前はいつまで経ってもへなちょこなんだ」

「うーっっ何でだよ」

「お前はこの国の魔王なんだぞ。民が必要としている限り、お前の願いを聞き入れ、それに従うに決まっているだろう」

「そんな大それた願いではないんだけど...」

「陛下〜準備は出来ましたでしょうか?」

ギュンターが迎えに来る。

「うん、大丈夫」

「それでは、バルコニーに出て、陛下の願いを書いた後、国民に読み上げ、用意した枝に吊るしてください」

「わかった」

俺は大きく深呼吸した。隣でコンラッドが、頑張ってと小さく行った後微笑んだ。バルコニーに出ると、その下にものすごい数の人々が集まっている。

俺は用意された紙に、願い事を書いた。そして、アニシナさんが用意してくれた、マイクのような物に話し始めた。

「今日は集まってくれてありがとう。俺は魔王になってまだまだ半人前だけど、この国を良くしたいなってずっと思ってる。けど、俺だけが一人で出来ることじゃなくって、そのためには眞魔国の皆にも協力してもらいたいんだ。この世界はいろんな国があって、種族も分かれているけど、お互い理解することも、共生することも出来ると、俺は思いたいし、思ってる。だから俺の願いは世界が『平和』になること。戦争がなくなって、皆で協力して平和な世界を作っていきたい。だから俺と同じ願いを皆にも持ってもらいたい」

隣にいたコンラッドがぱちぱちと拍手をし、続いてヴォルフラム、ギュンターも拍手をし始めると、静まりかえっていた会場からも、割れるような拍手と、歓声が上がる。
俺は『平和』と書いた紙を枝に吊るして国民に手を振って、バルコニーから離れた。

「ご立派でしたよ、陛下っっ。陛下がここまで成長してくださって、このギュンター、教育係としての鼻もたーかだかです」

「なかなか、やるなユーリ」

「ハァ、すごい緊張したよ」

「ご立派でしたよ、陛下」

「陛下言うな、名付け親」

「本当に立派だったよ、ユーリ」

なんだか、皆に褒められすぎて照れくさい。

「さて、イベントも終盤だし、俺もちょっと城下に出てみようかな」

「お供しますよ」

「僕も行くぞ」

「はい、はい、私もっ!! 」

「お前はまだ仕事が残っているだろう、ギュンター」

「何を言うのですか、ヴォルフラム。陛下の護衛をするのも、この教育係のギュンターの役目ですよ。陛下と城下町で民の暮らしを観察しながら人ごみの中ではぐれそうになる陛下の手を握って差し上げると、恥ずかしそうに握り返す陛下。2人の距離は近づき、寄り添って歩く私に、陛下は----ぶ----っっっっ」

「うわ−−−−っっっ!!!やめろギュンターっっっ勝手な想像で、汁を飛ばすなっっっ」

「さっ、ユーリこの隙に」

コンラッドが俺の手を握り部屋を抜け出す。俺達は城を抜け出した。でも行き場所は城下町じゃなくて、昨晩行った小高い草原。空一杯に広がる天の川を見に行こう。そして何度も願うのだ。願い事がずっと続くようにと。

                                                                                             

                                                                                                  END

                                           2008/7/14 

七夕から一週間経ってしまいました。遅れてしまい申し訳ありません。
今回かなりR18内容だったのでUPするかどうか悩みました。
結局裏サイトということでUPしました。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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